ISBNモジュールとimgタグのalt、title

http://d.hatena.ne.jp/fukken/20050722
前回の日記から引き続き。

imgタグのaltとtitle

imgタグのaltは代替テキストを示す。title属性はほぼ全てのタグに付ける事が可能で、その要素に対する付加情報をくっつける事ができる。
altは画像が表示されない状況(文字ブラウザetc.)でどのように表現されるかを考えなくてはならないため、ユーザビリティを考えると画像の「意味」を指し示すようにできない場合がある。
区切りのための水平線の画像に対し「章区切り」というaltを指定するのは上手く行くだろうが、リストなんかの頭にくっつける画像に「リスト印」というaltを指定すると文字ブラウザでの表示が愉快な事になる。
この場合は、代替テキストとして「*」「○」とかを指定しておいて、title属性で「リスト印」のように付加情報を提供するのがいい感じ。じゃないかなぁ。

書籍IDとしてのISBN

imgタグに意味を示す属性を付加しないといけないのは、画像表示無しでも画像の「意味」を分かるようにするため。
タグ中には画像のファイル名が含まれてるけど、それは「意味」ではない。ファイル名を元に画像を実際表示し、それを人間様が解釈しないと意味が分からない。altないしtitleが指定されていないタグには「意味」に関する情報が欠如している。
ISBNモジュールの場合も、実際に内容を表示しないと、意味、つまりそのISBNがどの本を指しているのか分からないのではないか?
これは嘘だ。ISBNが分かっていると言う事は、書籍を一意に特定できる、つまりどの本か分かっているという事と同義である*1
そもそもISBNモジュールは特定の書籍に言及するためのモジュールで、「この本についての情報」を表示するためのものだ。ISBNを伝えた時点でどの書籍に関する内容かの情報は完全に伝えられているので、役目は果たしている。

サマリーとしてのRSS

RSSの二つ目のSはsummary、要約である。RSSに求められる役割の一つは文書の要約である。
ある本を指すために「〜という著者の〜って出版社から出てる〜ってタイトルの本」と書いたとする。これを限界まで要約すれば、「ISBN:*****の本」になるだろう。
ISBN:detailを書いて、はてな上でそこに展開される内容、それの最大限の要約とはISBN:***:detailという記法そのものに他ならない。要約発信媒体としてのRSSに載せる情報としては妥当ではある。容量も劇的に削減できる。

書籍のタイトルはIDか

書籍のタイトルは単なる識別子ではなく、それ自体が書籍の内容の端的な要約である事が多い。少なくとも、その本を読むと何が分かるのかはタイトルを見れば想像がつく。
ある書籍を特定するのにはISBNだけでじゅうぶんだが、その内容の要約を載せたい場合、書籍のタイトルは欠かすことのできない要素である。
似たような発想をすれば、書籍の著者や出版社名も単なる識別子ではなく、内容を判断するのに有用な情報である。ISBN:detailの展開後に表示される情報は、書籍の内容の要約の一部である。
また、99%の人間は書籍をISBNではなくタイトルで覚える。タイトルを言われた方が自分の知識との関連付けが容易になる。
ISBN:*****とだけ書くときは、書籍を特定できればじゅうぶんなときが多い。detailで書く場合は、特定さえできればいい場合もあるし、内容を伝えたい場合もある。

セマンティックウェブとしてのRSS

RSSに求められる役割には要約以外にもある。意味情報(≒文字情報)だけを抽出した、XML的な考えに基づいた情報発信媒体としての役割である。サイトと連携はせず、RSSだけで媒体として完結する事が求められる。
この考え方で言えば、内容が分からないとどうしようもない。はてな上でモジュールを使う人は、当然読み手が受け取るのは展開された後の情報だと言う前提でその後を書く。内容を理解するためには、RSS上でも展開されている必要がある。

*1:ISBNの無い書籍も存在するし、ISBNと書籍は厳密には1:1対応ではなく1:n対応である、詳しくはその筋の情報源で。どちらにしろ、少なくともASINを使えばamazonで取り扱っている商品は一意に特定できる