019:『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』滝本竜彦

ISBN:4043747012
なんとなく目的意識を見出せない主人公は、ある日であった少女とともに謎のチェーンソー男と戦いを繰り広げていく。
クラブのカレンダーでしょっちゅう見かけたので読んでみる。
こういう突然お話に巻き込まれる系の話は、背後に自発的に目的意識を持てない事に対する漠然とした不安感があると思うんです。敵という明確な目標を外部から与えられる事はある意味不安を払拭する事につながる。
んで、珍しくネタバレすると、チェーンソー男自体の正体が「不安」じゃないですか。不安感に対する処方薬である「日常に降って沸いたバトルもの」の中で、バトルする相手が不安そのもの。というわけで面白い話だと思いました。
まあ、そんな事は抜きにして、普通に青春小説というかライトノベルとして上出来だと思います。